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内装材を調湿機能から考える(漆喰と珪藻土の違い)

 

高温多湿の日本で求められる内装材の調湿機能

室内の印象に大きく関わる内装材は、まずは色や風合いが気になるところです。
しかし、高温多湿な日本では、内装材の調湿や消臭の機能を求めるお施主様も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、調湿機能から考える内装材について解説したいと思います。


◆ひとこと解説◆

自然素材の内装材には色々な選択肢がありますが、“原材料”をよく確認の上、求める仕上がりや機能、予算などから比較検討すると良いでしょう。

 


 

自然素材の内装材には色々な選択肢があります。
・左官で仕上げる漆喰や珪藻土
・水性塗料などを塗る塗装
・クロスを貼る壁紙
・無垢の板を使った壁 など
それぞれ自然素材を原料に使用した商品があります。

 

室内の印象に大きく関わる内装材は、まずは色や風合いが気になるところですが、高温多湿な日本では、調湿や消臭の機能がある素材を導入することも検討にあがると思います。調湿や消臭機能のある内装材というと、漆喰や珪藻土が思い浮かぶかと思います。

いずれも塗り壁ですが、大きな違いとして原料が異なります。
漆喰は石灰で、珪藻土は植物性プランクトン(珪藻)の化石です。

 

■漆喰の特長

・空気中の二酸化炭素と反応して固まる
・一般的なもは石灰石を原材料に糊や繊維(主に植物性)などを加えて製造されている
(メーカーごとに成分が異なる)
・調湿性能、消臭、抗菌性がある
・シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを吸着し分解する
・不燃材料のため防火効果があり、耐久性もある

 

■珪藻土の特長
・植物性プランクトン(珪藻)を粉末状にし、それを固めるための材料(固化材)を混ぜて作られている
・漆喰同様、消臭や防火がある
・調湿効果は漆喰より高いと言われている
・漆喰と異なり、珪藻土だけでは固まらないため、どのような固化材が配合されているかによって、調湿性能も異なってくる可能性がある

 

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塗り壁の注意点として、乾き方により仕上がりの風合いが変わるので、乾き具合を見極めながら仕上げていく必要があります。そのため職人さんの技術によって、仕上がりが異なってくる可能性がありますが、昨今では施工がしやすいように、ローラーや刷毛で施工できるように開発されたものもあります。

一口に珪藻土・漆喰といっても、メーカーによって混ぜる原材料の違いやその配合が異なります。樹脂を入れて施工性や仕上がりを優先している場合もあり、配合する原材料によって機能や材料費だけでなく施工費にも影響してきます。選ぶ際には原材料をよく確認の上、求める仕上がりや機能、予算などから比較検討すると良いでしょう。尚、調湿性能については、JIS規格において、調湿性能があると認められる性能は、1㎡で24時間の調湿量が70g以上の性能がある製品とされています。

 

 

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