「漆喰」ってどんな材料なの?
漆喰の壁は「健康に良い」とか「調湿作用が有る」などの特徴があるといわれていることはご存知の方も多いのではないでしょうか? その材料としての特徴とメリットとデメリットについて解説します。
「危機管理」という言葉が自然災害による被害対応に関して使われるようになったのはいつの時からでしょうか?
答えは、1995年の阪神淡路大震災のときからです。
この頃から、「危機管理」という言葉は、「国家的危機に対する国家首脳の対処」という言葉から大きく拡大し「危機」とは「社会に重大な被害を及ぼす事象」を意味し、これには自然現象も人為的被害も含むようになりました。今回はその様な「危機」に対する対策と危機管理に対し国や地方公共団体の管理体制を学んでいきましょう。
日本の危機管理の根幹となっている法律は「災害対策基本法」と言います。
この法律は、国や地方公共団体等の責務や組織、防災計画の作成と義務、財政金融措置をはじめ、市町村長による避難勧告、避難指示の発令について定められています。
「災害対策基本法」の基本の枠組みは、防災対応サイクル(第1~3のフェーズの循環)にそって行政が実施すべき事項を定めています。
・第1フェーズ(災害予防対策)
防災基本計画の策定や指定公共機関の指定、地域防災計画の策定、防災訓練や物資の備蓄などが有ります。
・第2フェーズ(災害応急対応)
公的機関による警報の発令や消防、警察、海上保安庁に対する出動命令や要請。住民に対する避難勧告・指示、警戒区域 の設定。更に、応急の公費負担、知事の応急措置及び代行が有ります。
・第3フェーズ(復旧・復興)
災害復興事業やその事業の国の負担や援助。被災自治体に対する国の特別援助(激甚災害に対する措置)や被災した中 小・農林事業者に対する支援となっています。
図1防災対応サイクルの概念
「災害対策基本法」では、防災対策の第一次的責務を市町村に担わせる「災害における市町村中心の原則」を取っています。その理由は、住民に最も身近な行政機関である市町村がその実情を最も知っているはずだからです。
また、この法律を大規模災害発生以前に手を打てるように国の災害対策本部を「災害が発生する恐れがある段階」で設置できるように改正も行われています。
そしてその危機管理体制の特徴として、
となっています。
我が国の防災計画は、中央防災会議が作成する「防災基本計画」と言われる最上位の計画が有ります。
その計画に基づき指定行政機関(国の省庁、独立行政法人等)及び日本銀行、日本赤十字社、NHK、NTT、電力会社、ガス会社、JR等、国などから指定を受けた「指定公共機関」は「防災業務計画」を作成し必要な対策を行う事が義務づけられています。
この計画は防災基本計画に基づいて指定公共機関や指定行政機関が作成する防災業務の計画です。
そして、それぞれの地域の実情に即し、その地域の防災機関が防災の為に処理すべき業務などを具体的に定めた計画が「地域防災計画」で、各地方防災会議又は市町村長が防災基本計画に基づき作成されています。
更に、地域コミュニティーにおける共助による防災活動の推進の観点から、市町村内の一定区域の居住者及び事業者(地区居住者等)が行う自発的な防災活動を「地区防災計画」とし策定され、市町村内の一定地区の居住者並びに事業者が行う自発的な防災活動を記しています。
そのように、順次「防災基本計画」から下位の計画が作成されより地域に根差した防災計画がつくられています。
そして、災害時には、自助・共助だけでは十分な対応が難しい災害対応や救助などに対し、消防、警察、自衛隊等の実働機関における公助が行なわれています。
我が国における「危機管理」は、国や行政だけでなく国民全般においても意識はかなり低いのが現状だと思います。
東日本大震災が発生したした時、全国的に展開をしているある工務店の組織では、自発的に被災した地域を援助するため、様々な物資を被災した工務店各社に届けるなど今で言う「プッシュ型支援」(被災地からの要請を待たずに支援物資などを送ること)を実行していました。
日頃からの深いコミュニケーションがこのような事態に於いての共助に繋がったものと思います。
平時においても、住民同士、住民と行政、行政組織間の「危機管理」における共有を今以上に進めることが自分たちの命を守る重要な事となるのです。
匠の会では、被災した会員社のいち早い復旧を支援する為に、災害協定を結んでいます。各社にて災害備品も備蓄あり、地域の復旧の拠点になれるように備えております。
次回のテーマは、「行政の災害救助・応急対策」です。
自分の命を守る為、災害について学んで行きましょう。
今回から3回は「災害に関する情報」についてのお話をさせていただこうと思います。
最近、天気予報だけでなく報道ニュースでも「命を守るための最善の行動をとって下さい」という言葉も多く発せられていると思いませんか。また、「警戒レベルいくつ」という言葉も頻繁に耳にします。その様な天気予報や災害報道から発信される防災情報の特徴を理解したうえで、速やかに情報を収集し、目的に沿って的確に利用し、指示・行動する事を学んでいきましょう。
気象に関する予報・警報
気象庁は「5分ごとの5分間降水量」(レーダーナウキャスト)から3ヶ月予報まで短時間予報から長期予報まで様々な予報を発信しています。
そしてそれらが「重要な災害が起こる恐れがあるとき」には「警報」を、「災害が起こるおそれがあるとき」には「注意報」が気象庁より発表されます。
その情報を基に、都道府県や市町村は必要な災害対策が取られます。
さらに、2013年からは「特別警報」の運用が始まり大雨、大雪・暴風などで「数十年に一度しかないような非常に危険な状況」になった場合に発表され、周囲の状況や市町村からの避難指示等の情報に留意し、「ただちに命を守るための行動」をとる必要が有ります。
下記の表は、災害情報を用いて私たちが取るべき行動を直感的に理解しやすくなるよう5段階のレベルを明記した防災情報です(2021年5月20日現在)。
詳細はこちら(気象庁ホームページ:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/alertlevel.html)
気象情報
警報や注意報の内容を補完する情報として「気象情報」が有ります。
24時間から2~3日先に、災害に結びつくような激しい気象状況が発生する可能性があるときには、警報や注意報に先立って注意を呼びかける情報です。
熱中症などへの注意を呼びかける「高温に関する気象情報」や大雨に関しては「記録的短時間大雨情報」などが有ります。
また、線状降水帯という言葉がよく聞かれます、次々と発生した積乱雲により、線状の降水域が数時間にわたってほぼ同じ場所に停滞するため顕著な大雨をもたらし災害の危険性を高めるので気象庁では「線状降水帯発生の可能性」についての気象情報での提供や「線状降水帯注意情報(仮称)」の発表も計画されているそうです。
その他の災害に関する注意情報
気象庁は竜巻注意情報として、発達した積乱雲が存在し、今まさに竜巻やダウンバーストなどの激しい突風が発生しやすい気象状況であることを「竜巻発生確度ナウキャスト」で発表しています。また、気象庁の雷監視システムによる雷放電の検知及びレーダー観測をもとに「雷ナウキャスト」も発表されています。
土砂災害情報は大雨により土砂災害の危険度が高まった市町村を特定し、都道府県砂防部局と気象台が共同して発表される情報で、市町村長が避難勧告などの災害応急対応を適時適切に行われるよう、また、私たちの自主避難の判断等に利用されることを目的とされています。
河川に関しては、「指定河川洪水情報」を気象庁と国土交通省又は都道府県の機関と共同して発表しています。
地震に関しては、「緊急地震速報」を一般向けに発表しています。そしてその地震の震源が海底にあり、津波を引き起こす可能性のある大きな地震の場合は「津波警報」もしくは「津波注意報」が発表されます。
火山に関しては、「噴火速報」や火山灰の「降灰予報」が市町村ごとに気象庁が発表します。
風水害に関しては、気象予報によって早い段階から災害の危険性を予測できるので、私たちは最新の気象情報を入手し、自らの判断で行動することが安全第一の鉄則となります。
自然災害に於いてよく「想定外」という言葉を聞きますが、「防波堤」や「防潮堤」・「砂防ダム」などのインフラにおける規模の想定に関して個人では難しいですが、「災害のあり得る事としての想定」の判断は各個人が厳しめの考えで判断をすることが大事ではないでしょうか。「想定外」という言葉を使わない為にも・・・。
次回のテーマは、「被害想定・ハザードマップと避難」です。
自分の命を守る為、災害について学んで行きましょう。
日本にある火山
日本は世界でも有数の火山が多い国です。火山が多ければその活動で災害をもたらすリスクも多くある事は誰でも思う事です。火山の中でも噴火活動をする可能性のある火山を「活火山」と言います。我が国には、北方領土や海底火山を含み111カ所の活火山があります。富士山も活発な噴気活動をしている活火山の一つです。
火山噴火のメカニズム
噴火はマグマが地表に近づくことで起こります。マグマは地球内部の高温の岩石がその浮力により地表面近く(数十~100km程度の深さ)に達するとこにできます。そのマグマが停滞し「マグマ溜り」となり、マグマ溜りに蓄積したマグマの結晶化が進むなどして再び浮力を得ると、やがて地表に向かって移動し火山噴火を起こすと言われています。
噴火の前兆としては
マグマの移動速度はその粘性に反比例するので噴火の予知に繋げるのは現状困難と言われています。
火山噴火がもたらす災害
火口から放出される噴火物(小さい方から「火山灰」「火山レキ」「火山岩塊」)により、大きな火山岩塊でも周辺4km程まで飛びます。また、火山灰は航空機や車などの交通機関だけでなく、生活環境の悪化をもたらし経済活動に対しても被害を与えます。
火口から流出した通常900度~1200度のマグマが火山の斜面を低い場所に向かって流下し山林や住居を焼失させます。1983年の三宅島噴火での被害などが有ります。
溶岩片などを含む高温の粉体(溶岩片と火山ガスとの混合)が、内部の温度数百度以上で流下速度は時速100kmを超える高速で流れるものを火砕流と言います。
その火砕流の先端や周囲に発生する比較的溶岩片の少ない熱風状のものを火砕サージと言い、火砕流や火砕サージの通り道にあたった場所ではすべてのものが焼き払われてしまいます。1990年の雲仙普賢岳噴火がそれにあたり大惨事となりました。
火山は自身の噴火物などが降り積もったルーズな地形で噴火や地震により山自体の崩壊が起こり「岩屑なだれ」や「土石流」が発生し大きな被害をもたらします。1888年の磐梯山の水蒸気噴火に伴う山体崩壊が有名です。
火山地域で発生する、火山噴火で降り積もった火山灰などの細粒の噴火物が降雨により一挙に流れ出す事を火山泥流もしくはラハールと言います。約5年続いた雲仙普賢岳の噴火では、降雨によりたびたび土石流災害を引き起こし多くの住宅が埋没しました。
火山ガスはほとんどが水蒸気ですが二酸化炭素、二酸化硫黄、硫化水素などの有毒ガスも同時に放出されます。三宅島噴火では二酸化硫黄の噴出により避難した住民が帰島できるまで4年5か月を要しています。
噴火活動への対策
火山噴火が「いつ」「どこで」「どれくらいの規模で」「どのような噴火が」「いつまで続くか」を予測するのはかなり困難であるが、111ある活火山のうち気象庁による常時観測火山は50火山(2016年現在)有り、24時間体制で監視されています。また、2015年からは「噴火速報」の運用も開始されています。
2020年現在では、桜島、浅間山、御嶽山、日光白根、阿蘇山など37火山について「噴火警戒レベル」の判断基準とその解説が公表されています。
火山活動が活発な地域にお住まいの方はもちろん、周辺地域の方や旅行に出かける方なども、普段から噴火や地震の前兆現象に注意を払い、的確な情報収集の手段を事前に知ることで身を守る行動に繋げましょう。
自分の命を守る為には、災害について深く学ぶことが大切です。
こんにちは、
協同組合匠の会の防災を担当させて頂いております【防災チーム】の高棟建設工業の高橋です。
『家づくり』という人の暮らしと生命を守る仕事をさせて頂いています当組合の活動は『防災』とは深いかかわりを持っております。『災害』と言っても色々あり主に、自然災害・大事故・事件・感染症・テロ・戦争等を意味します。
匠の会ではその中でも、地震や津波・台風等の自然災害・火災等の大事故・新型コロナウイルス等の感染症について防災士の資格を持つ【防災チーム】のメンバーがおり、これからこの学び場の中でもたくさんの役立つ情報を発信してまいりたいと思っています。
この学びは自分の命を守るだけでなく、家族をはじめ地域の人々と共有する事で地域防災へと広がってもらえればと思います。共に命を守る知識を学んでいきましょう。
ーーー初回は、はじめの一步として防災の原則についてお伝えしたいと思います。
防災の原則は
『自助』 - 自分の命は自分で守る
『共助』 - 地域・職場で助け合い、被害の拡大を防ぐ
『協働』 - 市民、企業、自治体等が協力して活動する事
この3つです。
人は一人では生きていけません、
防災に関する正しい知識を持つことで一緒に『命を守り、災害から生き残る知恵を養いましょう』
使いやすさを追求し進化する素材
素材と言うと柱や床に使う「木」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、キッチンをはじめとした設備にも「素材」はあります。キッチンにおける「素材」は、使いやすさを追求し、進化してきました
そこで今回は、キッチンの素材についてお伝えしたいと思います。
◆ひとこと解説◆
「使い勝手の良さ」「清掃のしやすさ」「清潔保持」
キッチンと言うと、ステンレス素材をイメージする方も多いかもしれませんが、現代では機能性や好みに合わせて様々な種類が存在します。
ただ、どの素材を使うにしろ「使い勝手の良さ」「清掃のしやすさ」「清潔保持」は外せないポイントです。
■キッチンの素材の過去と現在
昭和の時代では大工さんが木材でフレームをつくり、板金屋さんがシンクや調理台の天板をステンレスで一個一個手づくりで造っていました。更にその昔は、モルタルで下地をつくりタイル屋さんがモザイクタイルを貼ってシンクをつくっていました。
今では、システムキッチンが主流となりステンレスや人工大理石のトップに木製のフレームにメラミンなどの板を貼った扉で構成されています。
また、近年はお施主様のこだわりが深くなったのでしょうか、オールステンレスやホーロー素材でのキッチン、また家具屋さんや大工さんが無垢材を使っての手づくりキッチンも増えてきました。
ただ何よりのポイントは「使い勝手の良さ」「清掃のしやすさ」「清潔保持」です。その事を重視した製品が多く選ばれているようです。
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