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20:自分で行う風水害・土砂災害等への備え

今回は、近年地球温暖化が進み全国で多発しています異常気象によって引き起こされている風水害・土砂災害について学んでみましょう。日頃から家族や財産を守る為にどのような対策が重要で何が必要かを解説していきます。

1:身近でできる水害対策

(1)住宅の備え

●浸水が想定される区域等を確認する
市町村が策定する洪水ハザードマップを利用して、自宅や職場が河川の氾濫した場合に浸水が想定されているか確認しましょう。

http://disaportal.gsi.go.jp/  (国土交通省 ハザードマップポータルサイト)

●地名と地形から危険を知る
古い地名や昔の地図から、水害の危険性を読取る手掛かりになります。
例えば、(灘)(牛)(沢)(深)(竜)などが含まれる地名は、かつて水害を経験している可能性があります。

●家への浸水を予防する
家の床を高くしたり、防水機能のある壁を設置して水の侵入を軽減します。
台所・トイレなど生活に欠かせない場所は2階にしたり、屋根に脱出口を設けるのも有効です。また、精密機器、貴重品などは、日頃より高い場所に置きましょう。

 

(2)日頃の備え

●家族で話し合い
ハザードパップをチェックし、避難場所の下見、避難ルート、非常時の連絡方法などを確認しておきましょう。

●雨水・排水溝の手入れを怠らない
玄関前、ベランダにある外部の雨水の排水溝などは特にチェックしておきましょう。

●非常持ち出し品を用意する
詳細は、非常時の持ち出し品・備蓄品チェックリスト|日本赤十字社 東京都支部 (jrc.or.jp) https://www.tokyo.jrc.or.jp/checklist.htmlを参照してください。

●地域で高齢者をサポート
自分の家族や住まいだけでなく地域全体に目を向け、特に高齢者や障害者には、地域で避難方法などについて対策を立てておきましょう。

(3)風水害(台風・大雨など)への備え

台風や大雨は毎年のように日本列島に襲来して、大きな被害をもたらしています。しかし地震とは違い、ある程度事前に予測できます。大切なのは、「大雨・台風が来る!」と情報を聞いた時、どれだけ「災害」を意識するかです。
ただ情報を聞いただけでは意味がなく、私たちが受けた情報をどう生かすかが重要になります。

●台風や大雨が近づいてきたら
強風で飛ばされやすい物を片付けましょう。(物干し・植木鉢・ゴミ箱等)
TVやインターネットで防災気象情報を収集して、リアルタイムの降雨情報や河川水位情報など確認します。

●早めの率先避難と迅速避難が命を守る
情報を取集して「危険」や「異変」を感じたら避難指示を待たずに、自らの判断で率先避難をしましょう。「高齢者等避難」が出た時には、いつでも避難が出来るように準備してください。

●避難時の屋外での危険を避ける
冠水してしまった道路を安全に避難するのは困難なので、無理をして避難せずに自宅や近くの高い建物の2階以上に一時退避しましょう。万一避難しなければならない時は、蓋の外れたマンホールや側溝に注意して単独行動は避けましょう。ロープで互いの体を結んだり、棒で足元を確かめて避難することをおすすめします。

 

2:土砂災害への備え

風水害と同様に、事前の確認、情報の収集、早めの退避・避難が重要になります。

●市町村が作成する土砂災害ハザードマップなどで「土砂災害(特別)警戒区域」であるか、避難場所はどこかを確認しておきましょう。

●TVやラジオで防災気象情報に注意し、5段階の警戒レベルでレベル4に相当する「土砂災害警戒情報」に注目し、発表されたら全員避難を開始してください。

土砂災害の危険のある地域では、自治体より避難指示などが発令されます。

 

土砂災害については、匠の会学び場内にて紹介しておりますのでそちらを参照してください。

04土砂災害による災害発生のしくみ

 

近年、地球温暖化の影響なのか、世界的規模で災害が多く発生しています。
我が国も毎年、台風・大雨・集中豪雨などによる、洪水や土砂災害が発生していて災害規模も大きくなっているように感じます。

マイ・タイム・ラインというツールがあります。
これは、洪水のような進行型災害が発生した際に「いつ」、「何をするのか」を事前に整理した防災計画で、自分自身のリスクや家族構成に合った、自分がとるべき防災行動を時系列に整理するものです。

 

防災士教本より引用

 

日頃から自分や家族の命を守る為に、是非、上記のようなツールを利用しながら災害について家族で話しあっておきましょう。

次回のテーマは、「耐震診断と補強」です。匠の会の災害対策のもっとも得意とするテーマになります。耐震診断の考え方、そしてその診断結果を基にした建物の補強方法などを解説していきます。

 

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