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空き家を考える(7)空き家に対して自治体ができること

国の法律を実際に執行して運用するのは、地方自治体となります。自治体独自でも空き家対策計画を策定することが求められます。例えば、空き家の調査、管理、活用、所有者への啓発活動などです。

自治体では空き家の調査・実態把握を行います。現地調査を実施し、空き家の状態や所有者を特定します。この情報をもとに、「特定空家等」に該当する物件を選定します。「特定空家等」に該当する場合、まず所有者に対し改善の指導や勧告を行います。改善がなされない場合、命令を出すことで法的な強制力を持たせます。

周辺住民に悪影響を及ぼす可能性のある危険な空き家に対しては、所有者が指導や勧告に従わない場合、自治体が建物を代わりに解体・撤去することができます。その費用は後日、所有者に請求されます。解体費用が回収できない場合、滞納処分として財産の差し押さえなどを行うこともあります。

このように、空き家特措法によって、空き家問題に対処するために行政が積極的に介入できるようになりました。一方で、所有者不明の空き家や、所有者が対応に消極的なケースでは、実効性に限界があるとの指摘もあります。今後は、所有者不明土地問題への対応や、空き家活用のさらなる促進が課題となっています。

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