前回の記事(家づくりと床暖房)、床暖房設備の特徴について説明しました。
今回は、どんな床暖房設備があるのかご紹介します。
床暖房は、大きく分類すると温水式床暖房と電気式床暖房の二種類に分類されます。
まずは、温水式床暖房の特徴とメリット・デメリットを解説していきます。
【温水式床暖房】
熱源機で加熱した温水を部屋の床に設置した温水マットに送り循環させ、その熱を利用して部屋(床)を暖める仕組みです。
床下に熱源機からのお湯を通すチューブを配管し、荒床の上に温水パネルを敷き詰め、
フローリング等の仕上げ材を貼り仕上げます。その際、床の断熱を行うと、より効果的に温まる事が出来ます。
リフォーム工事では、床の高さに12~30mm程度の余裕があるならば、既存の床の上にそのまま設置することが可能な商品もあります。
メリット
- 比較的立ち上がりが早い。
- 電気式に比べランニングコストが安い。
- 電源を切ってもお湯がパイプに残っている為冷めにくい。
- お湯で温める為、他の床暖房にないような柔らかい暖かさがある。
- 一つの熱源でお湯をつくり循環させるため、複数の部屋や大きな面積を温めるのに向いている。
デメリット
- 配管等を設置する為、工事の初期費用が高い。
- 寒い地域で不凍液を使用する場合、10年程度で交換が必要になる。
- キッチンなど、小面積な設置には向かない。
- 熱源機の交換・メンテナンスが必要になる。
温水式床暖房は、温水パネルにお湯が通るだけの構造的に単純なシステムになっていますので、熱源機以外のメンテナンスはほとんどありません。温水パネル(配管)も耐熱性や耐荷重性、耐腐食性などを試験して長期間使用できるようになっています。
熱源機は、いわゆる給湯器です。お風呂の給湯と床暖房とを共有することも可能です。ガス給湯器式・ヒートポンプ式・灯油式などが選択できますので、お住いの地域や家族構成、お家のエネルギー利用の種類等で選ぶとよいでしょう。比較的安価で、交換も簡単なエコジョーズを選択するケースが多いようです。いずれも熱源機の寿命は一般的な給湯器と同じ10年から15年程度になりますので、メンテナンスや交換が必要になりますので覚えておきましょう。
次回は、電気式床暖房について説明します。
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