家づくりの学び場を運営する「協同組合匠の会」が毎月2回発行する匠の会メルマガ
今回はそのメルマガのバックナンバーの一部をご紹介します。
今回のテーマは「エネルギーの地産地消」です。
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みなさんこんばんは。
匠の会メルマガ編集部の笠原です。
光熱費が高くなりましたね。
電気料金も再度4月に値上げが予定されているようです。
そんな電気料金の高騰をうけ、最近太陽光発電と蓄電池の問い合わせが増えています。
私の自宅でも太陽光発電システムが付いていますが蓄電池は付けていませんので
余剰電力を売って足りない分を足りないその時に、買っている状態です。
そのため今回の電気料金の値上げを機に蓄電池の購入を検討し始めました。
その理由を本文で書いてみたいと思います
今回のメルマガ第62号は、「エネルギーの地産地消」です。
気になった方は是非、本編をご覧ください!
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匠の会メルマガvol.0062 「エネルギーの地産地消+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
その地域で生産されたものを、その地域で消費する。
食材であれば取れたてで新鮮なものを流通コストも抑え、安く食べて(消費して)
いただく、流通によるCO2(2酸化炭素)を減らすこともできる。
まさに一石二鳥の取り組みです。
エネルギーも同じことが言えるのではないかと思います。
東京都や川崎市などは2025年度よりある一定以上の住宅を供給する業者に対して
新築住宅を提供する場合「太陽光発電システム」を搭載するよう義務付ける条例を制定しました。
しかし、それでは「地産地消」にならないことが自分の家の電力消費データを見ることで気付きました。
2年半の総使用電力量、総発電量、総売電量、電力自給率について統計をだしてみると
太陽光発電での発電量/自宅での総電力使用量=電力自給率は約90%でした。
計算上では100%近くを目指したのですが、私たちの住まい方にも
数字を悪くした 原因が以下のようなものがあったようです。
・二世帯住宅の為、テレビやエアコン等家電の重複使用
・学生が3人いる為、昼夜問わず誰かが起きていて電気を使用していた
・コロナ禍で家族が家にいる機会が非常に多かった
一見自給率90%なら負担している電気代は10%のように見え環境にも優しいような気がしますが、
考えてみると我が家の総使用電力量の内訳は30%は太陽光が発電した電気を使い60%が一度電力会社に売った電気を
再度買いなおしている状態で残りの10%は足りないので電力会社より調達している事が分かります。
これを電気料金に換算するとそのまま利用した30%は0円、足りない10%は正規電気料金残りの60%の部分は
1Kwあたり21円で売って、43.5円で買ってる計算になりました。この差額がどんどん大きくなってきています。
1年で換算してみると約14.1万になりました。
15,696Kw×(購入価格43.5円―売電価格21円)22.5円=353,160円÷2.5年 =141,264円/1年あたり
※電力調査統計の数字はこちらから引用 経産省 資源エネルギー庁 各年度統計表一覧2019年度から
https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results_archive.html
また、この送電線に流した60%の部分についてはこんな統計がありました。
2019年の電力調査統計によると、2019年度の年間総発電量1兆2224億Kwhで実際に使われた量は8771億Kwhだそうです。
送電線に使われるであるだろう電力を想定し電気を発電して送電線に電気を流し続けている、
実に30%近くを無駄に捨てている状態ということです。
無駄に多くの電気を作り流し続ける、、、、 現在の送電線網を利用し続ける以上、避けては通れないことです。
送電ロスも起こっていますのでそのことを考えても、本当の意味での「地産地消」は
送電線網を使わない事なのかもしれません。
※送電ロス/送配電線や変圧器の抵抗によって、一部の電気エネルギーが熱や振動として失わる。
住宅業界でもこれに対して、自分の使う電力を自分で作っていこうという動きがあります。
太陽光などの再生可能エネルギーを蓄電池などでためて発電時以外に利用したり、
余剰電力で雨水などから水素やアンモニアなどに生成してためて、必要時に発電させて利用したりと色々なことが
試されています。近い未来、各家庭に送電線がつながっていない住宅が増えていくのかもしれません。
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本日の独り言
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地方自治体での再生可能エネルギー促進させる動きは聞きますが、国の方はどうもやる気があるとは思えない!
先日、アパートのオーナー様からアパート屋根がもったいないから太陽光乗せたいんだけどとの問い合わせが!
現場調査すると自家消費比率30%なるルールがあり、実際に太陽光パネルが 設置可能な面積の1/4にしか設置が
できないとの事が判明!
国は設置したいのか!させたくないのか!よくわからない。。。。。
それでは次号もお楽しみに!!!