年を追うごとに日本の夏が《暑く》なっていると思いませんか?
原因は温室効果ガスが増えたことによる地球温暖化の影響でしょうか?
世間ではこのような猛暑対策として、冷房機器の適切な使用で命を守る事を優先した暑さ対策が進められています。ですが、「エアコン」を作動させるには電気が必要でまだまだ日本では、石油や石炭など化石燃料を燃やしての発電が多く、その事は地球温暖化の原因を作る事でもあり本末転倒にもなっています。
そこで、今回は工事費用を出来るだけ抑えながらもある程度の断熱効果が期待できる《断熱屋根リフォーム》のご提案です。
一戸建てにお住まいの方ならよくわかると思いますが、ポイントは2階の暑さを如何に抑えるかです。本来は家全体の屋根をリフォームする事がベストですが大屋根(2階の屋根)だけでもそれなりの効果が期待できると思います。
■工事内容としては、
・既存の屋根が【瓦】の場合は瓦と瓦桟を撤去します。
・【スレート(カラーベスト)】の場合はそのままでもいいと思います(重ね張りでの施工とします)。
(仮設の足場は安全な施工環境だけでなく近隣の方々への配慮でもありますので必要です)
瓦撤去後
その状態で、既存のタルキに合わせ新規のタルキ(30ミリ×40ミリ)を取付けます。軒先側にはヌキ材(18ミリ×45ミリ)を取付けます。
次は一番重要な《断熱材》をタルキとタルキの間に貼り進めます。お勧めの断熱材は「フェノマ系のボード」(この断熱材は一般的な断熱材と比べ2倍近い断熱性能が得られます)、もっと効果を得たい場合には厚さ40ミリのフェノマ系のボードで片面に遮熱シートが貼られている商品をお勧めしますが今回は施工コストを安くしたいので厚さ20ミリの物を使います。
垂木・断熱材施工
次に、タルキの上に厚さ12ミリの構造用合板(野地板)を敷き並べます。(断熱材と野地板の間の隙間は空気が流れる大事な空間となります)
断熱材・野地板施工
棟には棟換気という、軒先のヌキと野地板の隙間から空気を取り入れ棟から温まった空気を屋根の一番高いところから流しだす装置を取り付けます。
棟換気装置
仕上げは、野地板にゴムアス系の防水シートを敷き、ガルバニウムなどの鉄板系の屋根材を葺き完成となります。
ルーフィング材・仕上ガルバニウム屋根材施工
仕上完了
今回紹介したリフォームはコストを重視したリフォーム工事で、既存の屋根より出来るだけ高くならないようにすることが大事です(既存屋根面より高くなると雨樋の吊替えも生じます)。
また、既存の屋根が【瓦】の場合は屋根の重量が軽くなったことで耐震性能もアップし一石二鳥のリフォーム工事となるのもうれしい事です。