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建物の「基礎」について

 

最近、耐震診断を行った時の事ですが基礎に関しての劣化事項が多く見受けられます。
今回は家を支えるとても大事な部位「基礎」についてお話したいと思います。

築50年経つとコンクリートは外部に面する部分から中性化が進みます。
鉄筋コンクリートの建物の外壁をコア抜きして調べると、表面から1~2センチは中性化が見られます。(中性化とは大気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入し強アルカリ性であるコンクリートが中性となり強度が落ちる事)

コンクリートの強度を維持するには中性化をいかに防ぐかが重要なポイントとなります。

対策として

・コンクリートの表面に塗装などの被膜を施し二酸化炭素の侵入を遅らせる。

・鉄筋のかぶり厚(コンクリートの表面から内部の鉄筋までの距離)を多くとる事。

例えば外部に面するコンクリートの建造物で土に接しない鉄筋の被りは4センチと規定されています。 高速道路等でさびた鉄筋が表面に現れているのが見受けられますがその理由としてはコンクリートの中性化によりアルカリ性で守られている鉄筋がさび付き膨張する事でコンクリート自体を破壊(爆裂)し構造物の寿命を縮める事になります。

木造住宅の基礎の立上り幅は120ミリ一般的ですが、かぶり厚から逆算すると外部から20ミリ+40ミリで計60ミリとなり鉄筋の径が13ミリとすると外部から60ミリ+鉄筋13ミリ+内部のかぶり60ミリとなり、更に施工誤差を見込んで150ミリの基礎が必要となります。

 

 

引用 ヤマベの耐震改修|著 山辺豊彦著|出版 X-Knowledge

 

 

建物の基礎がダメならそこに建つ建物をいくら補強しても壊れてしまいます。弊社で建てる建物に於いては基礎幅は150ミリ、コンクリート強度は27N(ニュートン)以上を基本としてコンクリートを打ちます。

 

基礎を叩いてみるとコンコンからキンキンと音が違うのがわかります。一度試してみませんか?

 

 

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