~これからのリフォームでは「確認申請」が必要になる場合があります~
木造住宅のリフォーム工事における建築確認申請の扱いが大きく変わりました。
これまでは、2階建て以下の木造住宅の多くで、リフォーム工事を行う際に建築確認申請が不要でした。(10㎡以上の増築及び準防火地域以上の地域は除く)
しかし、今回の制度変更により、リフォームの内容によっては建築確認申請が必要になるケースがあります。今回は、これからリフォームを検討される方に知っておいていただきたいポイントを解説します。
1.どんなリフォームに確認申請が必要になるの?
今回の制度変更で特に注意が必要なのが、「大規模な修繕・模様替え」に該当するリフォームです。2階建て、または平屋で延べ面積200㎡を超える建物は、主要構造部の過半を修繕・模様替えする場合、建築確認申請が必要となります。また延べ面積が100㎡を超える建物では、原則として建築士による設計・工事監理が必要となります。ここでいう主要構造部とは、建築基準法上、壁、柱、床(最下階の床は除く)、はり、屋根、階段を指します。
例えば、次のような工事が考えられます。
屋根材が古くなり取替えようと屋根材をはがしたところ、雨漏れによって、屋根の下地材や垂木が傷んでいて半分以上の取替が必要となった場合(屋根材のみの取替は除く)や外壁のサイディングの劣化により下地も含めて半分以上の外壁材の張替えを行う場合などは、確認申請が必要となります。また室内では階段の掛け替えや2階床の改修(根太の取替を含む場合)も同様の扱いとなることがあります。つまり、「リフォームだから建築確認は関係ない」とは、これからは一概に言えなくなります。
2.確認申請が必要になったら、まず何を確認する?
確認申請が必要となった場合、単純にリフォームの図面を作って申請すればよいというわけではありません。まず、その建物が現在どのような状態なのかを確認する必要があります。
①検査済証があるか
②既存不適格部分と違法状態の部分があるか
③新築時の建築確認年月はいつか
です。まず検査済証がある場合でも②の既存不適格部分と違法状態の部分があるかをチェックします。既存不適格とは、建てた当時は法律に適合していたが、その後の法改正で不適格な部分が生じた建物のことを言います。そのまま使用する事は何の問題もありませんが、増築や大規模な修繕・模様替えを行う場合は改修が必要になる場合があります。また防火や構造など人命に直結する規定は法改正が多くありますので、注意が必要です。違反状態(違反建築物)がある場合は、適法化への改修は必須となります。最後に③の新築時の確認年月はいつかの確認です。グレーゾーンと言われている木造住宅(新耐震基準は満たしているが、2000年の法改正に対応していない建物)は大地震で倒壊するリスクが高いので、耐震診断を行い耐震性が不足している場合は耐震補強が必要になる場合があります。また防火規定の対象となる場合は防火窓の設置や交換が必要になる場合もあります。建築士や確認検査機関に個別確認が必要です。
3.これからリフォームをお考えの方へ
今回の4号特例の縮小によって、リフォーム工事はこれまで以上に建築基準法との関係を考える必要が出てきました。特に、屋根・外壁・床・階段など、建物の主要構造部に関わる大規模な工事を予定している場合は、「この工事は確認申請が必要なのか?」
ということを、工事を始める前に確認することが大切です。また、既存住宅の状態によっては、耐震・防火・法適合などについても検討が必要になります。
確認申請が必要な工事では、着工前に確認申請の手続きを完了する必要があります。リフォーム工事費以外に、確認申請の費用や適法化への改修費用が掛かります。また、確認申請には時間も掛かりますので注意が必要です。さらに、確認申請を行わなかった場合、建築主や工事施工者への罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)が科されることがあります。今後リフォーム工事を予定している方は、知識と経験のある工務店や建築士に相談することをお勧めします。
次回の「その2」では、今回とは少し違うケースとして、「検査済証がない住宅で、大規模なリフォームをする場合はどうなるのか?」について取り上げます。
国土交通省からのお知らせのページです。確認してください。https://www.mlit.go.jp/common/001873288.pdf