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土間の仕上げの種類・メリット、デメリット

土間とは?

そもそも土間とは、他の部屋より一段下がり、床を土足で使う土で作った間(空間)の事。

昔の日本家屋では、農作物の下処理などを行う作業場や機具・工具の置き場、炊事を行う飯場などに使用され、その床の仕上げ方法を三和土(たたき)と言いました。現在では意味合いが少し変化して、玄関や車庫、通路など、土足で使う事の出来る床を土間やたたきと表す事があり、コンクリートやタイル・石、クッションフロアなどを使って仕上げます。

今回は、昔ながらの左官工事による土間の仕上げの種類・メリット、デメリットについて紹介します。

 

 

◆ひとこと解説◆

適材適所を見極めて仕上げることで、快適な空間ができあがる

仕上げの種類によって、便利さ、快適は変わります。
土間をご検討されている方、建築会社から提案されている方は必見です!

 


 

①金鏝仕上げ(かなごてしあげ)

コンクリートの表面が固まる前に、金鏝(カナコテ)で撫でて仕上げます。駐車場・物置・倉庫・作業場・物干し場など多くの場所に使用されています。

◎メリット
表面が滑らかなので、掃除もしやすく、一般的仕上方法なので安価で施工できます。

▲デメリット
雨等で濡れると滑りやすくなります。

 

②刷毛引き仕上げ(はけひきしあげ)

コンクリートの表面が固まる前に、鏝で滑らかにした後に、刷毛で表面を撫でて刷毛目をつけて仕上げます。主に玄関アプローチや、通路、駐車場等に使用されています。

◎メリット
表面に刷毛目がありますので、雨に濡れても滑りにくくなり、金鏝仕上げと同様に、安価で施工できます。

▲デメリット
表面に刷毛目がありますので、ゴミやほこりが付着しやすくなります。

 

③洗い出し仕上げ(あらいだししあげ)

コンクリートの表面が固まる前に、鏝等で平らにして表面のモルタルをスポンジ等で拭取り、砂利や小石等の骨材を浮き上がらせて仕上げます。主に玄関土間・アプローチなどに使用されています。

◎メリット
金鏝仕上げなどと違い、表面に変化を与える事ができ、土間に表情がでます。また滑り難い特徴もあります。

▲デメリット
職人の高い技術を必要とし、施工金額が高い。また、施工できる職人さんが少なくなってきているのが残念です。

 

④三和土(タタキ)仕上げ(たたきしあげ)

赤土と砂利に消石灰とにがりを練り、平らに塗って敲き固めて仕上げます。主に作業場・飯場などに使用されていました。三種類の材料を混ぜる事から、「三和土」と書きます。コンクリートが普及する前の多くの民家で使用されてきました。

◎メリット
熱を蓄える性質があり、冬は暖かく室内を快適な温度に保ってくれます。

▲デメリット
③同様、コストが上がること。また、素材が土なので、ホコリが出る、削れることがあります。

 

先人たちの知恵、伝統の技は、現代の私達の暮らしを豊かにしてくれる。
道具に頼るだけでなく、知恵や技術を適材適所を見極めて活かしていきたいですね。

今回は、左官の土間仕上げの代表的な工法を紹介しましたが、上記以外にも様々な材料や工法があります。使用場所・使い方等を考えて選択すると良いでしょう。

 


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